開催:2024年9月28日(土)・29日(日)
会場:岡山国際サーキット
岡山県美作市滝宮1210
天候: 晴れ時々曇り
ライダー名: 松岡玲
ゼッケンNo: 12
マシン: YZF-R6(ST600)
チーム名: ITO RACING BORG CUSTOM
2024年全日本ロードレースST600岡山rdレポート
熱気溢れる秋の岡山国際サーキットで、2024年全日本ロードレース選手権ST600クラスの岡山大会が幕を開けた。昨シーズンは怪我に苦しみ、思うような結果を残せなかったが、このオフシーズンは技術面、そしてメンタル面の強化に全力を注いできた。特に地元岡山でのレースは、松岡玲にとって特別な舞台。地元のファンの前で最高の走りを見せることが、トレーニングの原動力となり、チーム全体の士気を高めた。
大会前日の金曜日に行われた2回のフリー走行では、共に3番手という好位置を獲得。トップとの差を詰める課題は残るものの、マシンのセットアップは順調で、チームとの緊密な連携が実を結び始めていた。地元ファンに印象深い走りを見せるという強い意志とともに、予選への準備が進められた。
9月28日(土)ST600公式予選(40分)
公式予選は、40分という限られた時間の中で、絶妙なタイミングでのタイムアタックが要求される。
狙い通り、タイヤのグリップが最も良い瞬間にクリアラップを刻むも、惜しくも目標の4秒台には届かず、1’35.493で7番手に留まった。
だが、トップとの差は僅か1秒以内で、8台がひしめく接戦状態。得意とするスタートダッシュでの巻き返しを決意し、チームと共に決勝へ向けた最終戦略を練り直した。
9月29日(日)ST600決勝レース(19周)
決勝当日は秋の晴天に恵まれ、期待に満ちた空気の中で迎えたウォーミングアップラン。1’35.386と、予選タイムをわずかに上回り、2番手でセッションを終える。最終チェックでマシンのフィーリングも良く、決勝への自信が高まっていた。
午後3時35分、いよいよ決勝がスタート。スタートは成功し、4番手付近にポジションをつける。しかし、1周目のシケインでリヤがわずかに滑り、6番手に後退。焦りは禁物。松岡玲は冷静さを保ちながらペースを取り戻し、レース中盤には着実に前車との差を詰め始めた。
レースは終盤戦に差し掛かり、4位争いを展開する2台を視界に捉える。後方からも強力な追い上げがあり、サインボードで状況を確認しながらも、ペースを更に上げる態勢に入る。そして迎えた15周目、運命が動く。後方で転倒が発生し、コース上にマシンが残る危険な状況により、赤旗中断。規定周回に達している為、そのままレース成立となった。悔しさが残る結末だが、レースは時に非情である。
6位でレースを終えた松岡玲は10ポイント獲得し岡山終了時点のポイントランキングは6位に浮上した。
次戦は最終戦のMFJ GP鈴鹿。テクニカルな難所が多い鈴鹿での戦いに向けて、チームは万全の準備を整えている。今回の岡山での経験を胸に、さらなる飛躍を目指す。
ホームストレートで応援ボード、ファンからの熱い声援が視界に入るたび、ライダーはその瞬間、改めて力を奮い立たせたという。
「皆さんの応援が大きな支えとなり、最後まで集中力を切らさず走り切ることができました。ファンの声援ほど心強いものはありません。
今回のレースでも本当に大きな励みとなりました。応援してくださった皆様に、心から感謝しています。次戦も、皆様に良い結果をお届けできるよう全力で挑みます」
と松岡玲はコメントし、感謝の気持ちと次戦への意欲を口にした。
次戦は最終戦MFJ GP鈴鹿10月26日、27日